生きるということ(2007)
2.10
過去スーパーレジのバイトで感じた、生きるということ。
80過ぎのおばあちゃん、特価のティッシュお1人様2点までを両脇に抱えて。(これからの人生どんだけ鼻かむつもり?)
腰の曲がったおばあちゃん、特価の米を買い貯め 。(生きる気満々だなー)
閉店1分前に息を切らせて「10パーセント引きって今日までだったわよね!」と1000円の自転車のベルを買いに走るおばちゃん。(すごく嬉しそう)
つめ放題ははみ出してても気にしない。(たくましい…)
バイト始めたばかりのころは、みんな、そんなに食うの?って、むなしく思った。毎日毎日地下の食品レジで食べ物のバーコードをスキャン、スキャン 。みんな、ホントにコレ全部食うの?こんな埼玉の片田舎でこんな消費してていいの?もっとさ、控えめにさ、って思った。食いすぎ!って。徒労って言葉が頭をよぎった。こいつら、食ったら消化して排泄して、また食う気だ!エンドレスだ!っ て。でも、次第に、ああ、生きるって、そういうことだ なーって感じた。
ダイエットコーラを飲みながらポテトチップスを食べるのも、生きるということ。
カップラーメン1個に対して5本の割り箸を要求するのも、生きるということ。
孫に買ったお菓子が孫の要望に沿っていなかったことを切なげに話ながら「今度は間違えてないわよね」って嬉しそうにお菓子買っていくのも、生きるということ。
全国どこでも売ってるようなお菓子を箱に積めて親戚に贈るのも、生きるということ。
39円の缶ジュース買って“レジ袋不用スタンプ”要求 するのも、生きるということ。
おつりが555円になるようにお金出すのも、生きるということ。
昼間からよっぱらって店員の手を握ったり壁の字をなぞったり暴れたりするのも、生きるということ。
おじいちゃんから学生バイトにマジ恋ラブレター出しちゃうのも、生きるということ。
「ビルゲイツに頭の中を盗まれた」ってレジでつぶやくのも、生きるということ。
蕨餅が美味しかったからお友達にも買ってあげたくて「今日3回目なの」って恥ずかしげにやってくるのも、生きるということ。
エトセトラ。 スーパーには人生が詰まっている。